Track01. 送別 [ Song Bie (The Farewell Song) | 見送り]

Original Composition & Lyrics: J.P.Ordway (1824 – 1880) | Chinese Lyrics: 李叔同 (Hong Yi) (1880 – 1942) / 和訳: foolen
長亭[1]外,古道邊,
長亭の外、古道の辺りに
芳草碧連天。
香る若草の絨毯は碧き 天にまで連なる

晚風拂柳笛聲殘[2]
宵風が柳を撫ぜ 笛の声殘りて
夕陽山外山。
夕日は 山の向こうのまた向こう

天之涯,地之角,
天のはて、地のすみにて
知交[3]半零落。
友人の半ばは行方しれず 半ばは各地に散らばっている

一觚濁酒盡余歡,
一杯の濁醪で 宴の名残を存分に愉しもう
今宵別夢寒。
今宵別れた後の夢 格別寒くなるのでしょう

長亭外,古道邊,
長亭の外、古道の辺りに
芳草碧連天。
香る若草の絨毯は碧き 天にまで連なる

問君此去幾時還,
次はいつ帰ってくるのか?と君に聞き
來時莫徘徊。
来るときは迷ったりしないで

天之涯,地之角,
天のはて、地のすみにて
知交半零落。
友人の半ばは行方しれず 半ばは各地に散らばっている

人生難得是歡聚,
人生に楽しい集いは得難い
惟有別離多。
多くは別れのみ

情千縷,酒一杯,
伝えきれない思いを 一杯の酒に託し
聲聲離笛催。
笛の音は縋るように時を告ぐ

問君此去幾時還,
次はいつ帰ってくるのか?と君に聞き
來時莫徘徊。
来るときは迷ったりしないで

草碧色,水綠波,
碧い草よ 翠の水紋よ
南浦[4]傷如何。
別れはいかにもかなしいもの

人生難得是歡聚,
人生に楽しい集いは得難い
唯有別離多。
多くは別れのみ

[1] 長亭:漢代、十里毎に置かれた駅亭。旅人の休憩所。古詩詞ではよく「旅」「別れ」のシンボルとして使われてる。
[2] 殘:笛の音が途切れ途切れで、聞こえたり聞こえなかったりする様子。
[3] 知交:「知己」とも言う。互いに理解し合っている、気心の知れた友人とのこと。
[4] 南浦:南の方の水際にある、別れを告げる場所。長亭とは同じく「別れ」のシンボル。